戦うか逃げるかだけじゃない考え方を。前頭前野を鍛えれば扁桃体をコントロールできる

HSP

ファイトオアフライト攻略法!前頭前野を鍛えれば扁桃体をコントロールできる

HSPは扁桃体に刺激を受けやすく、扁桃体に刺激をうけると、戦うか逃げるかの判断に迫られることになり、HSPの脳は常に緊張状態。

生きづらいと言われるのもむりはありません。

自動車で例えるなら、ハンドルに「あそび」のない状態、一輪車のように右に動けば右に、左に動けば左に、HSPさんに0か100かの考え方が多いのもこの扁桃体の反応の多さなんです。

この扁桃体の反応を自分でコントロールできれば、日常に「あそび」のある、そう、気持ちに余裕のあるが簡単に状態が作れます。

そうはいっても、生まれ持った気質なので、なかなか扁桃体の刺激の受けやすさを変えるわけにもいきません。

そもそも扁桃体は、古いタイプの脳の一部で、人間以外の動物にもあります。

でも、人間は、その後に発達した、前頭前野という新しい脳の部分があり、前頭前野は戦うか逃げるかの極端な考え方を抑えて、俯瞰的に物事を考えることができます。前頭前野を鍛えることで、扁桃体の反応を抑えることができるんです。

HSPの気質はすばらしい才能ですが、いつも緊張状態なのは疲れてしまいます。

気が付きすぎるセンサーにオンとオフのスイッチがあるなら、スイッチを身につけたい...。

脳の働きを良くする運動、睡眠、食事

運動で脳にBDNFを分泌させる

BDNFとは脳由来神経栄養因子のことで、このBDNFが脳に分泌されると、脳に新しい神経をつくり、神経と神経を結び付け頭がよくなり、認知症の予防になると言われていて、うつやその他のメンタル疾患の予防にも良いということがわかっています。

このBDNFを脳に分泌させるには、運動です。ややきついなと感じる運動をすればするほど、BDNFが分泌されます。筋トレやスピードが少し早めのランニングなどです。

運動することで、脳の血流が増えることも、大切です。

ちなみに、運動すると成長ホルモンも分泌され、有酸素運動(軽いジョギングやウォーキング)を35分くらいすると成長ホルモンが分泌され始めるので、40分~60分くらいの有酸素運動を週に2~3回すると、寝ている間に体や脳がより回復し、アンチエイジング効果もあります。

睡眠を7時間は確保し、脳を十分休ませる

睡眠中に脳は老廃物を洗い流すことをしています。6時間以下の短い睡眠では、脳の老廃物が洗い流されきれず残った状態になってしまうので、脳の疲れが取りきれません。

睡眠不足が続くと、扁桃体の活動が活発になることもわかっています。

脳が疲れた状態では、効率の良い仕事ができず、ただでさえ頼まれごとが多く、自分の時間が確保しにくい時だってあるHSPさんにとっては、サクサク仕事を片付けれないことは、肉体的にも精神的にも負担がかかってきてしまいます。

余裕のない状態で物事を俯瞰的に見ようと思っても、小さな世界に見えてしまいます。7時間は睡眠時間を確保して、脳をすっきりリフレッシュさせることが大切です。

忙しくて、悩み事で、夜に7時間睡眠時間が確保できなくても、昼休みの10~20分昼寝をすれば、昼寝は夜の睡眠の10~20倍のリフレッシュ効果があるので、大丈夫です。また、昼寝をできる環境でない職場なら、5分だけでも目を閉じてください、目からの情報をシャットダウンするだけでも、脳はずいぶん休まります。

脳に良い食材、油を意識して摂取する

脳に良い食べ物に、イワシ、鮭、サンマ、マグロなどのいわゆる青魚やかきなどの貝類などがあげられます。海産系が苦手な人は、クルミなどのナッツ類、えごま油、亜麻仁油などがおすすめです。

前頭前野の鍛え方

そしていよいよ前頭前野の鍛え方実践編です。

新しいことに挑戦する

新しいことに挑戦といっても、別に特別なことをしなければならないということではなく、普段通勤している駅を一駅手前で降りて、一駅分歩いてみるとか、行ったことのないお店で、外食してみるとか、読んだことのない分野の本を読んでみるとか、ちょっとした、いつもの行動を変えるだけで大丈夫です。もちろん、カメラを始めてみる、フラダンス教室に通ってみるなどでもかまいません。

いつもと違うを感じることで、前頭前野が鍛えられます。

なぜ?を徹底的に考える

嫌なことがあったら、徹底的に何が嫌なのか、なぜ自分は嫌だと感じているのかを徹底的に考えるんです。そうして、考えると腑に落ちる考えに辿り着くことができます。

このなぜを考えることは前頭前野がものすごく働き、腑に落ちる答えが見つかったとき、ひとつ自己成長しているのです。

言語化することと「○○化」という考え方をしてみる

前頭前野を使ったものの見かたというのは、ものごとを抽象化することです、抽象化とは、物事を鳥のように空から全体を見渡して考えること、反対の言葉は具体化。例えば、猫のミーちゃんを抽象化すると考えると、田中さんが飼っている甘えん坊の猫のミーちゃんは具体的です、それをミーちゃんは田中さんの家のペット、みーちゃんは猫、ミーちゃんは動物、といった感じで、ある物体を宇宙のひとつだ!くらいに考えていくことが、抽象化です。

抽象化するのに役立つのが、見たもの感じたことを言語化していくことです。

気持ちを気持ちのままぼんやりさせるのではなく、「私は今、知らない人に会釈を交わし、すがすがしい気持ちでいる」とか、日常の行動や気持ちを言語化していきます。そしてもうひとつ、抽象化に役立つ方法が、「○○化」と物事を考えていくことです。

例えば、「作業」という言葉を「作業化」と考えると、物事の概念を考えるようになり、物事を大きくとらえることができるようになります。この物事を広く大きく考えていく練習をすることで、前頭前野が鍛えられていきます。

前頭前野を鍛えることで、扁桃体の反応を自分でコントロールできるようになれば、感じることに振り回されすぎて、疲れる、生きづらいといった悩みは大きく改善されると思います。

HSPの気質は大切な才能です、脳が疲れすぎると、気付きをネガティブにとらえてしまうことも多くなってしまいます。才能をいつでも武器として使えるように、自分の体と心を健康に保って「あそび」を持っておかなきゃ!です。

最後までお付き合い下さりありがとうございます。

この記事の参考になった本は 中野信子さんの「人は、なぜ他人を許せないのか?」です。

気になった方はぜひ読んでみてくださいね。

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