「頭のゴミ」を捨てれば脳は一瞬で目覚める!  苫米地 英人

HSP

頭がもやもやする、ストレスがあるなどでやる気が出ず、生き生きとした時間を送れていない人に、ストレスなく集中してやりたいことをやる人生を送ることができるようにと、熱いメッセージを感じる本でした。

「頭のゴミ」とはゴールに関係のないもの

ゴールとは、未来のなりたい自分です。本書ではこの未来の自分の設定(ゴール)は、今の自分からかけはなれた、どうやってなればいいかわからないくらいの壮大なものにすることだそうです。毎日は、未来の自分になるための時間で、なりたい自分になっている事を想像して今この時間に目を向けると、どうでもいいことは見えてこなくなるそうです。

 ストレスのほとんどが人間関係だと言われてますが、暑い日に汗をかくのは体の反応で、人からの態度や言葉が嫌だなぁと思うことも、ただの体の反応で、正しい反応です。なので、人間関係については、暑いなぁと同じストレス。なんだか、これだけでちょっとゴミがなくなった気がしませんか?

 著者は、人からの嫌な言葉だけでなく、それがいい言葉で自分がうれしいと反応したとしても、ゴールに関係ないのならそれもゴミといいます。なぜなら、体の反応というのは原始の時代に命の危険を察知するための生き残るための反応だから、現代では生き残るためにと体が反応する必要がなくなっていて、だとすると、感情は娯楽と考えた方が現代らしい。

 抽象度を上げる考え方をしよう

 自分とかけはなれたゴールの見つけ方がわからない、そう思う人も多いと思います。ちゃんと見つけ方もありました。抽象度の高いものの見方をする習慣をつけていくことです。反対の言葉が具体的ということになると思います。ものごとは、できるだけ高い位置から広く全体を見渡すようにみると、不具合があるところが見えるようになって、広げていくと人間が宇宙の一部くらいにみえてくると、人間関係のストレスという具体的な○○さんに○○といわれたことに腹が立つなんてこと、見えなくなります。広げてもみえないし、集中しても、人は自分が知っているものや興味があるものしか目に入ってこないそうです。

 ゲシュタルトを起こし、自己肯定感を高めよう

 ゴールに向かおうとすると、今の自分に違和感を感じてきて、自然と知識を増やそうとします。知識を増やし、行動を続けていると、途中では何がなんやら???という時間がありますが、それがある時急に結びつき、ひらめきが起きる、これをゲシュタルトといいます。これはすごく感動の瞬間!本書のエピソードを読むと、鳥肌が立ちます。この感動で、自己肯定感が上がります。すると、また知識を増やし、行動し、ゴールに向かいだす。ゴールに着くまでには、たくさんのチェックポイントがある感じなのかなと思いました。

 仕事に対する考え方について

 やりたくないことはしなくていいと本書にはあります。でも、やりたくなくても、仕事はしないと生きていけない、と思ってしまいます。けれど、仕事でお金を稼ぐことにつながっているから、わかりづらくなりますが、仕事というのは、自分の今できる機能を発揮する場所。自分の機能を発揮していると、お給料をくれるというので、もらっている。なので、自分の機能をきちんと発揮できなくてストレスになっているのなら、無理せずやめればいいんです。機能を発揮することを、とくにやりたくないとは思わないし、むしろ自分にどんな機能があるのか試したい!と思うと、やりたいことであるように思います。

 この本を読んで、そっか、今の自分でいようとするから、ゴミが溜るんだ!進まなきゃ!と思いました。著者は言います、過去は変わると、未来の自分が自分の好きな自分であれば、過去の自分の出来事は必要なものだったと思えるからと。

 自分という存在に大きな価値を与えてくれる1冊でした。

コメント